小菊 web lesson vol.3 [華教室]
前回は、基本型に沿って活けましたが、今日は残った花材で気軽に楽しめる番外編です。
花材が残ったり、日数が過ぎて咲いている花が少なくなってきた時には、私はいつも小さい器に入れ替えて楽しんでいます。
器をわざわざ買わなくても手持ちの空き瓶で十分楽しめます。
今回はジャムの空き瓶を使いました。
広口の瓶だとちょっと格好が良くないので、これも100均で購入できる麻紐でアレンジしてみます。
麻紐で瓶をプレゼントのリボンがけのように十文字に巻き、口元で結びます。
そのまま口元にぐるぐるとランダムに巻き付けます。無造作に巻いた方が雰囲気が出るかも。
巻き終わったら、最初の巻き始めの紐の端と結んで切ります。
十字の中の1個だけに小菊を入れると…
こんな感じに出来上がります。
おまけで、ディスプレイの1例を。
紫の小菊を使いましたので、周りに紫色の小物を置くと統一した空間が作れます。
ちょうどイースターの時期でしたので、紫のイースターエッグと一緒に飾りました。
同じ麻紐を使った荷物タグも添えてみました。
敷物も100均のラッピング用不織布です。
花材2,3本だけでも、いろいろ楽しめました。
家で過ごす時間が長いときこそ、お花で少しでも癒されていただければ…と思います。
皆様も気軽にお花を飾ってみてくださいね。
また次回もお楽しみに。。。
小菊 web lesson vol.2 [華教室]
前回水揚げをした小菊(スプレーマム)を活けていきましょう。
今回は、お花だけを使って「基本傾真型(盛花)」を活けてみます。
レッスンでは枝と花を使っていますが、花だけの基本型にもぜひ挑戦してみてください。
昨日水揚げした3本のうち、薄紫色と濃紫色の2本を使用します。
まず、茎に付いている小さい葉や硬くて小さい蕾を手で取り除きます。写真のピンクの丸印の部分などです。
綺麗になりました。
花器の中で葉が溶けて水が汚れず、花が長持ちします。
小菊は枝分かれしているので、そのまま活けるとボサボサ感が否めず上手に活けにくいので、分割していきます。
今日は剣山に活けますので、3分割してみます。投入の場合などは、長い状態のまま、または2分割する、など、使いたい花器や活けたい形によって、いくつに分割するか考える必要があります。
花を360度すべての角度から観察して、どの角度の花を使いたいか決めます。
同じ花ですが、角度によって印象が違いますよね。
分割するときには、優しく手で枝分かれの部分をかき分けて、中心の太い茎を切ります。
どこで分割するか悩まれる生徒さんが多いので、今回は分割したものを並べてみました(笑)。
こんな感じです。
では、花器に「真・副・控」3本の主枝を活けます。
今回は枝分かれしていて花が多い小菊ですので、一番長い花が目立ちすぎないように薄紫色の小菊を選びました。
小さめの花器で花のみの基本型ですので、長さは等倍です(基本は1.5倍ですね)。
剣山を隠すように従枝として残りを活けます。
いつも「3本の主枝は角度が決まっているから活けやすいけれど、従枝の入れる場所に悩みます」という方が多いので、3本の主枝を抜いた状態をお見せします。
密集して剣山も隠れています。
活け終わったら、少し蕾や葉を整理して、空間を作ります。
花器を変えると雰囲気も変わっていきます。
さらに小さめの縁高の花器に変えてみました。
剣山ごと移動したので、下の2枚は全く同じもの、花器だけが違います。
どちらが正解ということはないので、飾るシーンに合わせて花器を選んでみてください。
次回は、手軽にお花を楽しむ番外編です。
小菊 web lesson vol.1 [華教室]
皆様お元気にお過ごしでいらっしゃいますか?
4月からレッスン全てをクローズしておりますが、
ステイホーム週間、ご自宅でお花を楽しんでいただけるように、微力ではありますが私に出来ることから…とblogでのレッスンを可能な限りお届けしたいと思います。
お花屋さんがご近所に無い方のために、私も敢えてスーパーで売っているお花(仏花用やサービス花)を使用します。
今日の花材は、小菊(スプレーマム)3本入り480円。
仏花のイメージが強い小菊ですが、最近は種類も豊富でお部屋に飾っても可愛い色や形も多くなりました。
まずは小菊について簡単に…
菊の原産地は中国。三千年前頃から親しまれてきたそうです。
日本にやってきたのは、平安時代頃。
その後、江戸時代に欧米に渡って改良され、日本で作られるものは「和菊」、海外のものは「洋菊(マム)」と呼ばれるようになったそうです。
菊は大きく分類すると3つに分けられます。
大菊・中菊・小菊の3つです。
今回は、スプレーマムを使いました。
スプレーマム→小菊の海外版の枝咲き、ということになりますね。
菊には、種類や色によって異なる花言葉がありますが、
菊全体の花言葉は「高貴、高潔」、スプレーマムには「元気」、紫色の菊には「逆境にめげない」という意味も。
ステイホーム週間、逆境にめげずに元気に過ごせるように…と、お部屋に飾ってもいいかもしれません。
まずは、水揚げ作業から。
水の入ったボールの中で水切りします。
小菊の場合は鋏を使わず、水の中で下5cm位の場所を手で折ります。
切り口が写真のようにギザギザになると水揚げが良くなります。
水の中で折ると、茎の中心の導管から空気が出て水を吸ってくれます。
茎の下の方の葉を取り除いたら、
新聞紙で葉と花の部分をくるくると巻き、
水を入れたバケツの中で数時間~半日水揚げします。
通常のレッスンでは、ここまで水揚げ作業をした花材を皆様にお配りしています。
次回、これらの水揚げした花材を使って活けていきます。